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カミナリベラ

kaminari_4.jpg
TP(オス) 14cm

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IP(メスもしくはメスの色彩を持つオス) 10cm

和名 カミナリベラ  学名 Stethojulis interrupta terina  撮影者44

全長14cm。 千葉県及び島根県以南、台湾に分布する。

温帯種であるカミナリベラ。黒潮の影響を受け本州より暖かい水温なので、カミナリベラよりも同属近似種のアカオビベラの方が圧倒的に多く見られます。
ところがどっこい、八丈島が黒潮の年ばかりではなく、冷水塊の多い年もあるのてす。そんな年は水温は本州並みまで下がって安定してしまうので温帯種の魚たちが活気づきます。
今までアカオビベラが闊歩していた海が一変し、カミナリベラが闊歩し始めるのです。こんな八丈島なので熱帯種・亜熱帯種、そして温帯種が入り交じる面白い海となるのです。

kato.jpg
参考写真 カットリボン・ラス Stethojulis interrupta フィリピン産 メス 10cm

学名はひとつの種に対して付けられている世界共通の名称で、属名+種小名の二名法で表記されます。
例えばアカオビベラはStethojulis bandanensisですからStethojulis(ステソジュリス)が属名でbandanensis(バンダネンシス)が種小名となるわけです。
ではカミナリベラではどうでしょう。
Stethojulis(ステソジュリス)が属名で interrupta(インテルプタ)が種小名です。あれ、その後ろのterina(テリナ)ってなんだぁ~?二名法じゃないぞ。
これ実はStethojulis interruptaという学名はフィリピンで見られるカミナリベラそっくりのカットリボン・ラスに与えられているのです。
学名はひとつの種に対して付けられるので、日本で見られるカミナリベラはよく似ているけどカットリボン・ラスではないので別の学名が付けられるはずです。もちろん専門家だってちゃんと調べています。調べた結果、別種とは言い切れないがしかし同種ではない、そこで亜種という形にしたようです。
別種と亜種の違いは、オスメスを一緒にしても交配しなかったが別種でオスメスを一緒にしたら交配しちゃったが亜種、簡単に言っちゃえばこんな感じかな。
カミナリベラはどうやら別種になり切れなかったようです。そこでカットリボン・ラスの学名の後ろにterina(テリナ)を付けたわけなんです。
カミナリベラと同じように図鑑を見て学名が二名法ではなく三名法になっていたら亜種と思っていいですよ。
これちょっとした豆知識です。普段の生活にはまつたく役に立つわけではありませんけどね。

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若魚 6cm

kaminari_3.jpg
幼魚 3cm

ベラの仲間たちは、メスとして生まれ成熟してオスに性転換するタイプですので、最初の色彩がメスとなり、性転換して変化した色彩がオスとなります。
但し種によってはオスとして生まれる場合もあるので、メスの色彩ではなく「最初の色彩」とオスの色彩でもいいけど「変化した色彩」と思って下さい。(詳しくはヤマシロベラの項を参照)
この体色変化は種によって一段階で終わるものと二段階で終わるものがいます。
カミナリベラの場合は、最初の色彩では幼魚の色彩から始まり、変化した色彩は基本的にはメスばかりで、最終段階の変化でオスの色彩となる二段階となります。
なぜこのように種によって一段階のものと二段階のものが現われるのでしょうか。
そのヒントは幼魚期の生活状況がカギを握っているようです。
カミナリベラの成魚たちは集団で泳ぎ回っています。泳ぎ回るタイプのベラは泳力もあり、集団になることで外敵に狙われても逃げ切れる確率が高いのです。
ところが幼魚は成魚みたいな泳力はありませんから、集団になったとしても外敵に見つかってしまえば生き残る確率は低くなってしまいます。
そこで幼魚たちは単独となり海藻や岩陰に隠れて外敵に見つからないようにしているのです。この時最初の色彩がメスの色彩よりも海藻などに同化しやすい色彩の方が隠れるのに都合がよいのです。
このように幼魚の生活状況で一段階になるか二段階になるか種によって異なるということなのです。
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