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キンセンイシモチ



kinsen_4.jpg
口の中に卵を持つオスと寄り添うメス

和名 キンセンイシモチ   学名 Apogon properuptus 撮影者44

全長 6cm。 千葉県以南、インド・西部太平洋域、紅海に分布する。

ちょっとした岩の亀裂の暗がりから根の側面オーパハングした暗がりを見れば大概このキンセンイシモチが何匹が見られるごく普通のテンジクダイです。
ついつい珍しいものやきれいなものに目がいってしまって、ゴロゴロいっぱいいるキンセンイシモチは見なくなってしまうのが常ですね。
そんなキンセンイシモチにライン型とドット型の2種類がいて、ライン型は眼の下のラインがしっかりあるタイプ、ドット型は眼の下に点々のドットのあるタイプです。
見られる場所はライン型は沖縄などの南方系がメインとなり、ドット型は本州の温帯系がメインとなるようです。
この2つのタイプ、八丈島ではライン型がメインとなりドット型は極めて稀な種類となるようです。
それでも温帯系のネンブツダイやクロホシイシモチなどが多く見られる年では、このキンセンイシモチのドット型も稀に見られるようです。
しかし両者は目の下の特徴以外はそっくりで、しかもライン型の若魚のステージでは、ラインが崩れてドット型に似ていることもあるので見分けることは極めで困難と思われます。
「困難」いい響きですね。さっそく両者の識別点を説明しましょう。
まずはイラストでその相違点を覚えてください。
kinsen_9.jpg
〈ライン型の成魚〉
1、眼の下はラインとなる。
2、若いステージでは途切れがちになる場合もあるが、あくまでもラインが途切れたラインです。
3、尾ビレにはラインはなく無地。
4、成魚の大きさは6cm前後。
5、南方系がメインとなる。

〈ドット型の成魚〉
1、眼の下は点々のドットとなる。
2、黄色い中央ラインは尾ビレの先端まで達する。
3、成魚の大きさは8cm前後とライン型よりも大型。
4、温帯系がメインとなる。
kinsen_10.jpg
〈ライン型の幼魚〉
1、尾ビレ付け根は黄色い色彩で覆われる。
2、1cmに満たない幼魚では中央ラインが後方に伸びて尾ビレの付け根でマッチ棒状に膨らんだ形となる。
3、尾ビレにはラインはなく無地。

〈ドット型の幼魚〉
1、黄色い中央ラインは尾ビレの先端まで達する。

※極めて重要な眼の下の特徴は幼魚の段階では出ていませんが、もう一つの特徴である尾ビレの違いは、体がまだ透明な1cm以下の幼魚から老成した成魚まで変わらず出ています。
ライン型、ドット型はこの特徴で覚えた方が間違いがないかも知れませんね。

両者の見分け方は、体の特徴の違いだけではなく、見た場所や大きさなどすべての情報を合わせることで正確に見分けることができることを忘れないでください。
それでは生態写真をご覧下さい。

kinsen_1.jpg
ライン型の幼魚 2cm

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ライン型の幼魚 3.5cm

kinsen_5.jpg
ライン型の若魚 4.5cm

kinsen_8.jpg
ドット型の幼魚 3cm

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ドット型の幼魚 3.5cm

kinsen_6.jpg
ドット型の幼魚 4.5cm

ライン型とドット型は2003年の魚類学雑誌
「Genetic comparison of two color-morphs of Apogon properuptus from southern Japan」
馬渕浩司・奥田昇・小北智之・西田睦
においてミトコンドリアDNAの比較などにより独立した2種であるとされましたが、まだ正式には記載されていません。
完全に別種なのに分けられていないってことですね。
早く名前が付くと良いのですが。

協力 道羅 英夫さん 平田 智法さん
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