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トカラベラ

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オス 20cm
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メス 8cm

和名 トカラベラ  学名 Halichoeres hortulanus  撮影者44

全長25cm。 和歌山県田辺湾以南、インド・中部太平洋に分布する。

水深10m前後の岩礁域でごく普通に見られる種類のベラです。
とは言っても見られるものはメスばかり、オスの姿は滅多に見ることができません。この状態では繁殖もままならないはずなのに、どういうわけだか幼魚は1年中どこのポイントに入っても見られるのです。
八丈島に限らず、トカラベラの幼魚は本州の様々なポイントでも見られるようなので、どこか南の島で生まれた幼魚たちが、黒潮に乗ってやって来ているのかも知れません。
分散力の強いベラなんですね。でも温帯域に流されてしまった子たちは、冬を越す事ができずに死滅してしまう可哀想な運命を辿りますが、八丈島に流された子は、うまくすればメスやオスまで成長する子も出てくるんですよね。そして細々と繁殖もしちゃっているみたいです。
だから八丈島生まれの幼魚と流れ着いた幼魚が混じり合っているわけで、その比率が分かれば八丈島のトカラベラの事情が解明できると言うことになります。
でも目印があるわけでもなく、流れ着いた子も八丈生まれの子も色彩は変わらないので色彩では区別することはできません。多分永遠のなぞとなってしまいそうですね。

tokara_3.jpg
若魚 6cm
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幼魚 3cm

ベラの仲間の多くはメスからオスへと性転換し、この時色彩もメスの色彩からオスの色彩へと変化します。
だからひとつの種類のベラを覚えるときは、メスの色彩とオスの色彩を覚えることが必要となります。
但し種によっては、メスの色彩だけど中身はオスっていう場合もあるので、色彩でオスメスを判断できるわけではありません。
もうひとつ、オスの色彩でも婚姻色という色彩もあるので、オスの色彩と婚姻色のオスの色彩も覚えなければならないし、もっと言えば種によって幼魚の色彩も覚えなければなりません。
メスの色彩、オスの色彩、婚姻色から幼魚まで、1種のベラを覚えるのにこんなにいろいろな色彩を覚えなければならないので大変ですね。
それではトカラベラの場合はどうなるでしょう。写真でも分かるようにオスメスの色彩は殆ど変わらず同じ色彩ですね。
この種類は性転換しても色彩は変わらない種類のようなので、あとはオスの婚姻色さえ分かればどのステージのトカラベラでも識別できます。
ところが幼魚では、別種かと思うほど色彩は極端に異なっています。どうやらこの種類の場合は、幼魚の色彩と成魚の色彩として分かれるタイプみたいです。
泳ぎ回って生活する成魚に対し、単独で砂溜まりの窪みや岩の片隅でじっとして生活する幼魚は、外敵に見つからないように、その場所の背景に溶け込むような色彩となるのです。
言わば「生き残るための色彩」という事になるわけですね。
見つからない孤独な生活を続け耐えてきた幼魚が成長し、外敵に襲われても泳いでも逃げられるくらい大きく成長するときには、幼魚の色彩から成魚の色彩へと変化していきます。
やっと日の目を浴びる時が来ました。是非見てやって下さい。でも逃げられると思うけど・・・。
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